@article{oai:jumonji-u.repo.nii.ac.jp:00000122, author = {鍛治, 智子 and KAJI, Tomoko}, issue = {1}, journal = {十文字学園女子大学紀要, Bulletin of Jumonji University}, month = {Mar}, note = {知的障害者のケアや生活支援について、家族が専門職と協働するかたちもあり、さらには知的障害者も地域社会の一員として包摂された「ケアリングコミュニティ」の形成が求められる。本研究では、①A市地域生活支援センター、②A市センター利用者の家族会、③家族会であるNPO法人A市手をつなぐ育成会の3団体へのインタビューを実施した。そしてその結果を基に、A市における知的障害者の地域生活支援システム形成から、親と専門職の協働のかたちを分析することを目的とした。また、より多様な主体がつながることで協働が拡大してコミュニティ形成に結びつくことを考察した。 A市は公立の大規模入所施設と通勤寮の設立を契機に、行政と専門職によって地域生活への移行実践が主導されてきた。その後も複数の家族会や知的障害者の当事者組織の発足、新たな社会福祉法人の台頭など、多様な主体がつながりながら地域生活支援システムが形成されている特徴を持つ。 専門職は地域生活への移行に反対する親に働きかけ、時には知的障害者と親の間に立って地域生活支援に取り組んできた。また近年では知的障害者自身の高齢化に伴う新たな支援課題に対して、家族会と組織的に協働しながら取り組んでいた。一方2つの家族会は、それぞれの特性を踏まえながら独自事業を展開し、家族会の事業が知的障害者と専門職のあいだに立つものにもなるような組織的協働のかたちが見られた。さらに家族会に関わる親たちは専門職のこれまでの実践を評価し、A市が「知的障害者の住みやすいまち」であると捉えている。A市における実践は、「知的障害者の支援」が住民の生活の支えや市の活性化にもつながっており、親と専門職の協働だけでなく地域内の多様な主体を含んだ協働へと拡大していた。そこでは知的障害者の当事者組織も地域づくりを担う一主体となっており、知的障害者を包摂したケアリングコミュニティ形成の可能性が見出せた。}, pages = {69--82}, title = {A市における知的障害者の地域移行・地域生活支援システムにみる親と専門職の協働 ―多様な協働によるコミュニティ形成に向けて―}, volume = {48}, year = {2018}, yomi = {カジ, トモコ} }